佐枝 篤 1期生(2013年修了)名古屋グランパスU-18 コーチ |
現在、どのような活動をされていますか? |
2013年の留学プログラム終了後もそのままバルセロナへ残っていましたが、2018年1月に日本へ完全帰国し、街クラブやJクラブアカデミーの指導に携わっていました。現在は地元でもある名古屋グランパスU-18のコーチを勤めています。
バルセロナに残っている期間では、スペインの指導者ライセンス(日本でいうA級相当)を取得し、街クラブで監督をしていました。
留学を決めたきっかけを教えてください |
以前は高校の教員をしていてさかーの指導をしていたのですが、そこで生徒たちに「後悔しないように色々なことにチャレンジしてみろ」とよく言っていました。そんなある時、ふと「自分はチャレンジしているのか?」と自問自答したのがきっかけです。
安定した生活に甘えるのではなく、夢だったサッカーの指導者としてチャレンジしたいと思ったのが大きなきっかけです。
元々海外志向があった訳ではなかったとのことですが、教員を辞めてでも、海外に身を置いたのはなぜですか? |
実際に外へ出て出会う人、活躍している人たちに刺激を受け、そのような人たちに魅力を感じたことが一番大きいですね。
当時学校内にいた尊敬する先輩よりも、海外を舞台に活躍している人に惹かれたという事は、私自身も海外を舞台として活動する方が向いているのではないかと感じました。
留学を通して得たものはありますか? |
2つあります。
1つ目は、スペインではレベル関係なく子供から大人までシーズンの過ごし方が同じという事。それは8歳の子供だろうが、メッシのようなスター選手だろうが年間通してホーム&アウェーでリーグを戦います。この留学でチームとしてシーズンの初めから活動をし、自分の肌でスペインでの1シーズンを感じられたことによって、のちに監督としてシーズンを戦う際にも非常にアドバンテージになったかと思います。
2つ目は仲間の存在です。個人留学ではなくチーム単位での留学になるため、色んな分野を目指しているチームメイトと出会えます。そこから刺激をどんどん受けることができました。特に私たち1期生は、多方面で活躍している仲間が本当に多く、近くにいる仲間をリスペクトしながら、お互い意識し合って、より留学期間を充実することが出来たと思います。
これからのビジョンを聞かせてください! |
まずは、指導者としてのスキルをより磨くこと。最終的には自分のクラブを持ち、私がスペインで経験したことを活かしたクラブ作りをしていきたいなと思っています。
最後に一言お願いします! |
海外に出ること自体が価値のあることだと思っています。初めて見る街、その土地で話す言語、その国で出会う人々、それら全てが自分を成長させてくれます。当たり前ですが、海外では自分が「外国人である」という事実を突きつけられます。外国人として扱われることは時に大きなストレスとなります。不便なこともたくさん起こります。そういった環境の中で、どのように生き抜き成長していくのかが海外へ出ていく醍醐味です。また、海外に出ると日本人としてのアイデンティティを強く意識させられ、日本という国がいかに素晴らしいのか、逆に海外での日本人としての弱みも実感できます。そのような環境の中で過ごすこと自体に大きな価値があり、成長できる環境だと強く感じました。
もし迷っている方々がいるのであれば、一度日本を飛び出してみてください。その見えない先には『新しい自分』との出会いが待っています。新しい自分との出会いは『人生の選択肢』を生み出します。その未来の選択肢が増えるワクワクを是非感じて欲しいと思います。